2019/01/18 22:39

 先日、「数寄ゲームズショップは円卓さんのセレクトショップなの?」と聞かれました。
 なるほど! その発想はなかった! それ面白いですね! セレクトショップ、面白そうです。

 でまあ、それはそれとして、現状の数寄ゲームズショップはセレクトショップではありませんw 見てもらえれば分かる通り、数寄ゲームズとテンデイズゲームズさん流通のゲームが並んでいる感じです。
 もちろん、テンデイズさんの取扱商品の中からどれを仕入れるか、という判断には、多少なりともぼくの好みが反映されているのは間違いないんですけども、そうでもない部分もあります。

 この辺をどう説明するか、については、数寄ゲームズショップの抱えている3つのミッションについて話さないといけないんですよね。それをちょっと書き出していきます。

 数寄ゲームズショップに課せられている最初のミッションはもちろん「数寄ゲームズのゲームを通販で買えるようにする」ということです。
 基本的に数寄ゲームズのゲームは各ゲームショップで買い求めることができるようにはなっているんですけども、流通のタイムラグなどで「メーカー在庫はあるけど流通在庫がない」という状況は起こりうるわけです(「娘は誰にもやらん」が欲しいけどイエサブにないよー、とか結構あります……)。
 それを緩和するために、ユーザー側の選択肢を広げるために通販を行っている、というのは、まあ、わかりやすい理由ではないでしょうか。

 2つ目のミッションは『「コプラス」などの店頭で売りづらいゲームを売るためのチャンネルを用意する』ということです。先日販売しました「スマートフォン株式会社」なんかもそうなんですけども、少数しか用意できないゲームは基本的に価格が高くなってしまい、それを他店に卸そうとすると価格がガッツリ上がってしまいます(あるいは大量に仕入れて原価を抑えるかの2択)。でまあ、それだったらホソボソと直売した方がリスクは少なかろうという話です。

 で、最後のミッションなんですけども、これはおそらく通販というチャンネルからは最も想像しにくい理由だと思うんですけども、「地元長野でテンデイズゲームズさんのゲームを販売する」という目的があります。
 実はこの数寄ゲームズショップの在庫は、長野市にあるボードゲームカフェ「SUBBOX」さんの在庫とリンクしています。「SUBBOX」さんでボドゲが買われると、その連絡がこっちに来て、ぼくが慌てて在庫の数量を直すという、そういう割と原始的な仕組みで動かしています。(なので理屈としては在庫がないのに販売が発生してしまう危険性があるんですけども、そうなった時はごめんなさい、ということで、なるべくそういうことが起こらないようには気をつけています)

 実はテンデイズさんのゲームって全国どこでも買えるものではない……w 例えばAmazonにはテンデイズさんの商品がいくつか出品されているんですけども、あれはテンデイズさんが直接出品したものではなく、テンデイズさんから仕入れたお店が出品しているんですね。
 なので、例えばテレビでテンデイズさんのゲームが紹介されるとあっという間に在庫切れになったりします。あれはメーカーから在庫を取っていないからそうなるワケです(直接取り引きしててもそうなるかもしれないけど)。

 で、地元長野でテンデイズさんの商品が欲しいと思った場合、うちで扱う前は通販に頼るしかなかったんです。これはあまりよくない状況だなと個人的には思っていました。
 例えばテンデイズさんがこの前出した「木製ゲームコイン」なんかは「店頭で実物を見てお確かめください」なんてタナカマさんは言うんですけども、「地元にお店がなかったらそれもできないんじゃー!」という話でして。都会と地方の格差が生まれておるワケですよ、大げさに言えば。
 その辺、どうにかしようと思ったら、まあ、自分で動くのが一番早かろうという話でもありまして……
 結局のところ地元のゲーム熱が高まれば自分にも返ってくるだろう、みたいなところもありまして、地元のゲーム環境の投資として始めた部分もあります。

 なので逆に言えば、「地元でも買うチャンネルがあるゲームは取り扱わない」という話にもなります。「カタンが欲しかったら長野駅前のドンキで買えますよ」みたいな話で、なので数寄ゲームズショップではカタンを扱ってません。
 これは現実的な話として他所との競合を避ける意味もありまして、数寄ゲームズショップはAmazonだったり駿河屋だったりドンキだったりハンズだったりとの正面勝負は絶対に避けて、局地でのゲリラ戦を展開して勝てる場所で勝ってホソボソと生き延びようという思想でやっています。
 この辺、数寄ゲームズ自体もゲリラ戦的なやり方をしてるので思想的には一貫している……というか、せざるを得ない事情があるんですけどもw 

 とまあ、その辺の事情から通販サイトとして見ると実に不思議なラインナップができあがるワケですねw
 ただまあ、これは現時点での考えという話ではありまして、将来的にどうなるかはわからないんですけどね。数寄ゲームズショップが通販だけでバンバン利用されるサイトになるなら他所とのぶつかり合いも辞さじ、という考えに変わるかもしれません。まあ、ないだろうと思いますけどもw そんな感じです。